2015.01.29

はかなさへの眼差し

恵比寿にある山種美術館で開催中の「東山魁夷と日本の四季」展を観てきました。
構図や色使いなど、デザインという視点から見てもとても興味深い日本画家で昔から好きだったのですが、雪の降る京都の街並みを描いた「年暮る」という作品がとてもよかったです。
しんしんと暮れ行く静かな風景のなかに、年越しの厳かな空気、寄り添って生きる人々の体温までが感じられるようです。
この作品を含む、京都を描いた「京洛四季」という連作は、近代化による変化に危機感を覚えた川端康成の勧めによるものだそうです。
 
風景も自然も人間も、移ろいやすくはかないものだから、大切にしたい。
日本人のもつ、無常観に根ざす美意識、すべてのものに注がれるやさしい眼差しを忘れないでいたいなと思いました。

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年暮る 1968(昭和43)年
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